第59章 新しい命の予感 ― 未来へと繋ぐ絆
「うむ! 良い筋筋だ! さあ、次はあっちで勝負だ!」
庭では煉獄さんが、子供たちを大きな背中に乗せて走り回っている。
それを見て、義勇さんと実弥さんが「次は俺の番だ」「俺の方が教えるのが上手い」と、かつての任務中より真剣な顔で競い合っている。
「こらこら、君たち。子供たちの前で格好悪いよ」
しのぶさんが苦笑し、カナヲちゃんが赤ん坊をあやしながら、
「幸せだね、 さん」
と微笑む。
私は、膨らみ始めたお腹――これから産まれてくる「新しい命」を優しく撫でた。
かつて「不誠実だ」と泣いたあの日の私に教えてあげたい。
煉獄さんのような強い情熱が、
炭治郎くんのような深い慈愛が、
そして皆の真っ直ぐな想いが、こんなにも温かな世界を作
ったのだと。
「 ! どうした、腹が痛むのか!?」
煉獄さんが一番に駆け寄り、心配そうに私の顔を覗き込む。
続いて全員が、世界で一番大切な宝物を守るように私を取り囲む。
「ううん、とっても幸せなの。……ねえ、みんな。この子たちが大きくなっても、ずっとこうして笑い合っていようね」
夕日に染まる屋敷に、煉獄さんの
「うむ! 万感の思いを込めて、約束しよう!」
という力強い声と、家族全員の返事が響き渡る。
光に満ちた未来へ、私たちの物語はどこまでも続いていくのであった。
【完】