第32章 村田の保護(?)計画 ― 逆効果の隠れ家
「村田さん、悪いことは言わないから、一旦ここから消えて!」
「えっ、ええっ!?、顔色が……わ、分かった!」
私はパニックのまま、村田さんの手を引いて蝶屋敷のさらに奥、放置されていた古い物置小屋へと彼を押し込んだ。
「村田さん、しばらくここで息を潜めてて! 柱たちが来ても、絶対に返事しちゃダメですよ!」
「お、おう……なんだか凄い事態に巻き込まれてる気がするけど、君が言うなら……」
しかし、この「二人きりで隠れる」という行為こそが、追跡者たちの逆鱗に触れる最大級の「油」であった。
「……隠したところで無駄だ。水の気配が二人分、一箇所に凝縮されている」
義勇さんが、静かに、けれど確実に扉の前に立つ。
「、村田さんと二人っきりで何をしているんですか?笑顔で。扉を開けてください……開けないなら、壊しますよ?」
炭治郎くんの声が、かつてないほど「怒り」の匂いを帯びて響きます。
「いやあああ! 来ないで! 今、取り込み中なの!」
「取り込み中だとォ!? 誰と誰が、何をだァ!!」
不死川さんが屋根を突き破らんばかりの勢いで乱入。
村田さんは「ひいぃっ!」と叫びながら、私の背中に隠れる始末であった。
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