第2章 踏み出す一歩
隠の方が私をサポートしていよいよ、目の前の角を曲がればそこにいるって私にでも分かるような【柱】達の声を聞きながらちょっと緊張する気持ちに蓋をするように静かに深呼吸をした。
お館様は私が顔を出しやすいように、柱達に告げた。
「さぁ、今日から僕の子供達に仲間が増えたから紹介するね…、こっちに来てくれないか?」
『はい、お館様』
柱達の後からお館様の場所まで、私は一歩一歩を丁寧に歩いた。
しかし、ここで想定外な反応があった。
そう、
言葉には出してはいないが柱の皆はいつの間に後ろにいたのか?
のようなビックリしているような反応だった。
「実は僕もまだ詳しくまでは聞けてないけどね、
この子は今からの決戦で大きな力をもたらしてくれると私の予感が言ってるんだ。
今からみんなで絆を深めながら彼女の事を理解してほしいんだ」
『お館様、お優しい心遣い感謝いたします。』
私は精一杯の誠意を見せる為膝魔ついて頭を下げた。
「うんうん、こんな感じで穏やかな子なんだ。
彼女の力は今から磨き上げて行けばきっとこの上ないぐらいの力を発揮してくれるだろうと予感した。
だから、柱である君たちから交流をしてほしいとおもってるんだ。
僕のはなしはここまでにして、まずは彼女に自己紹介をして頂こうと思う」
ついに、一気に柱達の視線が私に降りかかる。
(うぅっ…緊張するけど第一印象は大事だからね!)
震える心を押さえつけ、アヤは柱達の一人一人の顔を確認し、発言が許されている空気を感じ始めた。
口を開こうとした、その時
「きゃーー!!女の子なんて珍しいわぁ!嬉しい!」
このテンションと、独特なこの可愛げのある声。
皆様もわかると思うが、恋柱様が私をキラキラしたような目で見つめてきたのであった。
その様子を見て、肩に蛇を載せている蛇柱様は少し頭を抱え込んだ。
とりあえず、ペコっとお辞儀をして改めて前を向き口を開いた。
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