第24章 翌朝の情景
薄暗い離れの一室に、柔らかい朝の光が差し込み始めた。
昨夜の濃密な熱を閉じ込めたままの部屋で、私は二人の少年に挟まれるようにして目を覚ました。
右側には、寝顔までもが誠実そうで、それでいて逞しい腕で私の腰をしっかりと抱き寄せている炭治郎くん。
左側には、私の髪に指を絡めたまま、子供のような無垢な顔で私の肩に額を預けている無一郎くん。
(……あ、夢じゃなかったんだ……)
思い出すだけで顔が火を吹きそうな昨夜の記憶。
二人の異なる熱量、重なり合った吐息、そして何度も囁かれた愛の言葉。
動こうとすると、腰に心地よい気だるさが走り、私は小さく吐息を漏らした。
「……おはよう、さん。まだ、眠いですか?」
先に目を覚ましたのは炭治郎くんだった。
彼は少しだけ照れくさそうに、けれど慈しみに満ちた瞳で私を見つめ、私の額に優しく「おはよう」のキスを落とした。
「……ん、炭治郎、ずるい。僕だって今起きたのに」
無一郎くんも目を覚まし、少し掠れた声で不満げに呟く。
彼はそのまま私の首筋に顔を埋め、深く息を吸い込んだ。
「昨日の匂いが、まだ残ってる……。ねえ、もう一度だけ、いい?」
「ちょ、ちょっと待って二人とも! もう朝だよ……!」
私が慌てて二人を制止しようとした、その時。
ドォォォォォン!!
凄まじい衝撃音と共に、離れの襖が、文字通り「粉砕」された。
「――そこにいるのは分かっている。出てこい」
*