第23章 霞を払う熱情※微裏有り注意※
修行場の裏手、夕闇が落ちる木陰。
炭治郎は、の腰を抱き寄せ、深く、逃がさないような口づけを交わしていた。
それはかつての少年らしい初々しさはなく、一人の男としての、ひどく熱のこもった「大人のキス」だった。
そして、その様子を、炭治郎は背後に立つ無一郎の気配を察しながら、あえて隠そうとはしなかった。
「……っ」
目撃してしまった無一郎の瞳から、すうっと温度が消えました。
炭治郎は唇を離すと、少しだけ挑発的に、けれど優しく微笑んで無一郎を見つめた。
「ごめん、無一郎君。隠しておけなかったんだ。……俺、のことが、本当に、どうしようもなく好きだから」
は顔を真っ赤にして立ち尽くす。
無一郎は一歩、また一歩と二人に近づいた。
怒りで爆発するかと思いきや、彼の声は震えるほどに低く、切なげで。
「……炭治郎。ずるいよ。僕だって、ずっと我慢してたのに。……そんな顔を見せつけられたら、もう、引き下がれるわけないじゃないか」
無一郎の瞳には、嫉妬と、それを上回るほどの熱い独占欲が渦巻いていた。
親友である炭治郎を責めることもできず、けれど溢れる想いを止められない彼は、のもう片方の手を力強く握りしめた。
「ねえ、。……今夜、僕たち三人で過ごそう? 炭治郎に教わったこと、僕にも全部教えて。……それ以上のことも、僕が君に刻んであげるから」
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