第13章 眠り姫と、不器用な看病
そんな騒動の中、聞き捨てならない足音が廊下に響いた。
「……話は聞いた」
現れたのは、水柱・冨岡義勇。
彼は私の枕元にドカッと座り込むと、借りていた羽織(今は無一郎くんのもの)をじっと見つめ、それから無一郎くんを静かに、けれど鋭く見据えた。
「時透。お前の任務に同行させた結果がこれか。
……を危険に晒したな」
「……不慮の事態だよ。次はもっとうまくやれる」
「『次』はない。……お館様には報告済みだ。次の任務は、俺が[#dn=1#]と行く」
「ええっ!?」
と声を上げたのは私。
「それは困る。僕が彼女の適性を一番分かってる」
「……いや、基礎ができていないから無理をする。俺が教えながら任務をこなす」
火花を散らす二人。
無一郎くんが私の右手を握れば、義勇さんが左側の布団の端をぎゅっと掴む。
「あの……二人とも、私まだ病人なんですけど……」
私の言葉は、二人の「静かなる嫉妬」の嵐にかき消されていった。
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