第6章 蜜璃ちゃんの提案
蜜璃ちゃんの屋敷に着くと、そこには山のようなお団子と、いい香りのするお茶が用意されていた。
「さあさあ、食べて食べて! ちゃん、本当にかわいいわぁ。隊服も似合ってる!」
「あ、ありがとうございます……」
お団子を頬張りながら少し落ち着きを取り戻した私を見て、蜜璃ちゃんは身を乗り出してきた。
その瞳は、獲物を見つけた猛獣……ではなく、恋する乙女のそれだった。
「それで! 実際どうなの!?
無一郎くん、あんなにちゃんにベッタリだったじゃない!
義勇さんだって、あんなに必死になるなんて珍しいのよ? どっちがドキドキしたかしら!?」
「げほっ、ごほっ……!」
お茶を吹き出しそうになる私。
「ど、どっちと言われても……。義勇さんはその、アクシデントで……無一郎くんは、なんだか距離が近くて……」
「きゃあぁぁっ! アクシデント!? 何!? 詳しく教えて!」
そこからは、まさに「女子会」という名の尋問だった。
私は昨日からの出来事を(キスのことは流石に濁しつつも)赤裸々に話す羽目になった。
蜜璃ちゃんはそのたびに
「キュンキュンしちゃう!」「死んじゃう!」
と身悶えし、座布団をバシバシ叩いている。
「いい?ちゃん。
この世界は明日何が起こるか分からないわ。だから、自分の気持ちには正直にならないとダメよ。
……でも、二人とも譲らなさそうねぇ。ふふふ、楽しみ!」
蜜璃ちゃんの屈託のない笑顔に、私の悩みも少しだけ軽くなった気がした。
けれど、そんな和やかな時間は、ある人物の登場で一変する。
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