第6章 蜜璃ちゃんの提案
「おや、ここからでも楽しそうな声が聞こえてくるね」
「「お、お館様!?」」
いつの間にか縁側に立っていたお館様に、私たちは慌てて跪いた。
お館様は相変わらずの穏やかな微笑みを浮かべているが、その背後には、なぜか正座してうなだれている義勇さんと無一郎くんの姿があった。
「私の子供たちが少し騒がしくしてしまったようだね。……、怖がらせてしまったかな?」
「いえ! そんなことは……!」
「そうか。……義勇、無一郎。君たちがを大切に思ってくれているのは嬉しい。けれど、度を越した独占は彼女を困らせてしまうよ。……分かってくれるね?」
「「……御意」」
逆らえるはずもなかった。
お館様の「優しすぎる圧力」に、二人の柱は完全に沈黙した。
「さて、。明日は少し予定を変えよう。
……この三人、義勇と無一郎、そして蜜璃。三人同時に君の稽古についてもらうことにしたよ。これなら揉めることもないだろう?」
「えっ……三人、同時に……ですか?」
私は顔を引きつらせた。
水柱、霞柱、そして恋柱。
この豪華すぎる、そしてあまりに濃すぎる三人に囲まれての稽古……。
(それって、さっきより過酷なことになりそうな気がする……!)
お館様はニコリと微笑むと、
「明日は期待しているよ」
と言い残し、静かに去っていった。
残された私と、火花を散らす三人の柱。 私の平穏な(?)修行生活は、さらに激しさを増そうとしていた。
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