第43章 禰豆子の後押しと、炭治郎の決意
無一郎くんと炭治郎くん。
静かに燃える青い炎と、万物を包み込む太陽の光。
二人の少年が、一人の女性を巡ってそれぞれの「根源」にある想いをぶつけ合うことになる。
無一郎くんの屋敷から戻った私を待っていたのは、炭治郎くんと、その隣で優しく微笑む禰豆子ちゃん。
炭治郎くんの瞳には、かつてないほど強い光が宿っていた。
無一郎くんの本気のプロポーズを知り、彼の中の「一人の男」としての独占欲と、生涯を共にしたいという願いが限界まで膨らみ、もはや抑えきれなくなったのであろう。
「お兄ちゃん、頑張って」
禰豆子ちゃんが炭治郎くんの手を握り、力強く頷く。
彼女にとっても、絶望の淵で自分たちを支えてくれたは、兄の伴侶としてこれ以上ない大切な存在であった。
そしてある日。
炭治郎がへの贈り物を探して街を歩いていると、偶然にも無一郎くんと出くわした。
二人の間に、ピリリとした緊張感が走る。
先に口を開いたのは、無一郎。
「……炭治郎。君は何故、そこまであの子を好きでいるの? 柱でもない、普通の女の子なのに。……僕には、彼女がいなきゃ生きていけない理由がある。君には、そこまでの覚悟があるの?」
無一郎くんの問いは、冷徹なまでに真っ直ぐでした。記憶を失い、空虚だった自分を埋めてくれた「唯一の光」としての執着。
それに対し、炭治郎くんは一歩も引かず、その慈愛に満ちた瞳で無一郎くんを見つめ返した。
「覚悟なら、とっくにあるよ。……時透くん。俺が鬼殺隊に入るきっかけを作ったのは、あの子なんだ」
「……え?」
無一郎くんが目を見開く。
炭治郎は、遠いあの日、雪の中で起きた「奇跡」を語り始めた。
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