第3章 私に出来ること
身支度を整え、自室で髪を編んでいると、隠の方が朝食を運んできてくれた。
「連日のお勤め、ご苦労様です! ありがたく頂きますね」
満面の笑みで受け取ると、隠の人は恐縮したように頭を下げた。
「いえいえ、これも仕事ですから……」
「そんなことないですよ。私は、こうしてお世話してもらうのが当たり前だとは思っていません。本当はお手伝いしたいんですけど、生憎、私は自分の料理を好きになれない体質で……。だから、こうして甘えさせてもらっている分、お礼だけは言わせてください!」
勢い込んで伝えると、隠の人は少し驚いた顔をした後、穏やかに微笑んだ。
「お館様から伺っていましたが、やはりお優しい方ですね」
「えっ、そんな風に言われてたんですか……!?」
不意の言葉に、は思わず赤面して固まってしまった。
「では、今日の献立はお味噌汁と白米、鮭の塩焼きです。終わりましたらお呼びください」
隠の人が去った後、は内心でホッと胸をなでおろした。
(悪い印象は持たれてないみたいで良かった……。さあ、元気を出して食べよう!)
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