第40章 しのぶの独白 ― 蝶の羽に隠した情熱
「……ずるいですね、貴方たちは。そうやって、私の目の前で『新しい答え』を見つけ出してしまうなんて」
しのぶさんは私の前に跪き、私の指先をそっと、壊れ物を扱うように持ち上げた。
「さん。私はこれまで、貴方を柱たちの毒牙から守る『保護者』のつもりでいました。けれど、炭治郎くんたちの純粋な愛を見ていて、もう嘘がつけなくなりました……」
しのぶさんは、私の手の甲にそっと唇を寄せました。
「私も……貴方のことが狂おしいほどに好きなのです。貴方が迷い込んだあの日から、私の欠けた心は貴方の存在で埋まってしまった。……私にも、貴方の隣にいる権利をいただけませんか?」
「しのぶ、さん……?」
「三人で過ごすなら、四人でも同じでしょう? 私が貴方の体調を管理し、炭治郎くんが貴方を守り、カナヲが貴方に寄り添う。……完璧だと思いませんか?」
しのぶさんのまさかの告白に、炭治郎くんとカナヲちゃんは顔を見合わせ、二人の答えは決まっていた。
「……しのぶさんの匂いからは、ずっとさんへの深い愛情が漂っていました。俺たちは、構いません!」
「私も……。しのぶ姉さんと一緒にさんを愛せるなら、それが一番幸せ」
その夜。
三人での「お試し」は、しのぶさんを加えた「四人の密室」へと変わった。
しのぶさんは、私を背後から抱き寄せ、耳元で毒のように甘い声を囁きます。
「さん、今夜は炭治郎くんたちには見せられない、大人の愛し方を教えてあげましょうね……」
炭治郎くんが私の足を温め、カナヲちゃんが私の髪を撫で、しのぶさんが私の首筋に熱い吐息を吹きかける。
それは、本来の物語の「運命」を木っ端微塵に砕き、書き換えてしまうほどの、甘美で濃密な支配の時間であった。
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