第2章 始まりの糸
絡み合う熱い舌に思考を奪われ、胸にある膨らみに触れられていることに、気付いていても抵抗することは出来なかった。"抵抗する"という概念そのものがなくなったように…。
唇が離れると優しくベッドに押し倒され、制服の中に大きな手が滑り込む。そのスっと伸びた指で膨らみを軽く押され、大きな手の平で包み込まれる。
「揺…そのまま僕に任せてて」
熱い琥珀の瞳が金色に光った。眼鏡を外し、ナイトテーブルに置く。直接見えたその瞳はより一層、熱を孕ませていった。
背中に回った手に軽く身体を浮かせると優しく微笑み、私の胸を守る引っ掛かりをシャボン玉が弾けるように外す。
嫌…ではないけど、頭の中にはあの人が浮かんだ。蛍に塗り潰された初恋の人。ただそれさえも許さないと言うように、蛍は私の首に所有印を刻む。チクッとした甘い痺れは、私の頭さえも痺れさせ、あの人は煙のように消えていく。蛍が私の全てになったかのように、蛍だけが私の中に残る。
「怖くないでしょ?」
優しく触れるその手に恐怖は抱かなかった。頷くと蛍の指先は、服の中で突起を突くように軽く触れる。
「あっ!……声、やだ…ふっ…」
反射的にビクッと跳ねた身体と共に、いつもの私よりも高い声が喉の奥から弾ける。勝手に漏れるその声に恥ずかしくなり、手で口を押さえながら必死に我慢した。
「声、出していいよ。僕が聞きたいから押さえないで。聞いてるのは僕だけ」
口を押さえていた手を取られ、突起をきゅっと摘まれると自身の甲高い声が耳を刺す。そのまま指で弾かれていると、熱い吐息と共に恥ずかしい声が溢れていた。