第3章 影に落ちる
ご飯を作っていても影山くんの頬はずっと赤くて、つい、笑みが零れてしまう。「なに笑ってんだよ」と睨まれても、嬉しくて仕方なかった。
「だって影山くん、ずっと赤いんだもん」
「お前もな」
影山くんのその言葉に、「えっ!?」と頬を両手で包んで隠した。「可愛いな…」と呟いた影山くんの言葉は聞こえないフリをしたが、余計顔が熱くなって、泣きそうなくらい嬉しくなる。
なんとか平静を取り戻し、手伝いをする手を動かした。そのまま料理に集中しているフリをしながら、気になっていたことを聞いてみる。
「どうして…好きになってくれたの?」
「お前が……月島から離れたら話してやる」
どうしてそんなことを言うのだろうか…蛍からどうやって離れろと言うの?
「そ、そんなこと、出来ないよ。だって、蛍は…」
「兄妹だろ?なら、もうセックスすんな。好きな奴がいんなら、そいつに抱かれてればいいだろ」
えっと…伝わってない?私が誰を好きか…。というか、影山くんて…セックスっていう言葉とか知ってたんだ。結構酷いことを考えながらも、男の子だもんなと勝手に納得していた。