第4章 快楽の日々
「チッ!」「くそっ!」一方その頃、梵天のアジトで三途が苛立たしげに机を蹴り、蘭は舌打ちをしていた。「兄貴、どうしたんだよ?三途もいつもよりも機嫌悪いじゃねーかよ」竜胆が聞くと二人は答えた。「ああ? 決まってるだろ!あのM女のせいだよ!」「ハハッ、やっぱりあいつらできてんのか?」竜胆は呆れ顔だった……「笑い事じゃねえぞ!!」三途の怒鳴り声にビクッとなる二人だったがすぐに落ち着きを取り戻した。「でもさ~あいつって確か昔からマイキーの女なんだろ?それに。攫ったんだろ?じゃあもうヤッてんじゃねえのか?」と竜胆が言う。しかし三途と蘭はなにか言いたげな表情を浮かべていた。「なんだ?もしかして……お前らそいつのこと気に入ってたとか?」竜胆が聞くと二人は黙ってしまった。「おいおいマジかよ……」と竜胆は驚いた様子だった。「ハハッ、確かにそうかも~ボスと夢子ちゃんが一緒にいるとな~こう胸がモヤモヤするというか……」「ああ、なんつーかよ。俺の方はあの女じゃなくて……マイキーの方だ。なんかこう、胸が締め付けられるような感じがするんだよ」「へぇ~珍しいな。お前がそんなこと言うなんてよ。ま、でもわかるぜその気持ち」と蘭が同意した。「だろ?」「ああ、俺もだよ」二人はそう言って笑った。しかし目は笑っていなかった……「まぁ、ボスの女なら手出したらボスに殺されるしなぁ~」「ああ、ボスの命令だから攫ってきたけどよ。まさかあんなことになるなんてな……チッ」二人は苦虫を噛み潰したような顔をしながら答えた。