第7章 2つの影
拒絶の言葉を吐こうとしても、代わりに漏れるのは甘い声だった。
「……っや……あ……っ。」
その声に呪霊は低く笑う。
呪「違う声が出てるぞ。否定するなら、ちゃんとした声で言え。……できないだろう?」
媚薬のせいで、女の感覚はすべて昂ぶっていた。
触れられる前から触れられることを予感しただけで熱が走り、わずかな接触が爆ぜるように広がる。
呪霊はわざと軽く舐め掠めるように触れ、すぐに引く。
そのたびに女は切なげに声を漏らし、腰を震わせてしまう。
呪「もっと欲しいか?」
「……っ……。」
答えを拒むように唇を噛む女。
しかし媚薬は誤魔化しを許さない。
腰が勝手に前へと揺れ、与えられる刺激を求める。
その無意識の動きを見て、呪霊は喉の奥で笑った。
呪「ほら、素直になれ。俺を求めろ。……言え。」
女は羞恥と快楽の狭間で揺れ、必死に耐える。
しかし耐えれば耐えるほど熱は増し、身体の奥から“欲しい”と叫ぶ声が抑えられなくなる。
理性では拒絶を叫んでいるのに、肉体は本能に従ってしまう。
「……お願い……。」
かすれた声が零れる。
呪霊の目が愉快に光り、口角が吊り上がる。
呪「良い子だ。……じゃあ、もっと飲め。」
再び唇を重ねられ、今度は大量の体液を押し込まれる。
女は息苦しさに抗いながらも喉が勝手に嚥下し、さらに深く媚薬を受け入れてしまう。
その瞬間、腰の奥から焼け付くような衝動が走り全身が震えた。
「……っぁ、ああ……っ。」
もう抗えなかった。
膝が崩れ落ち、呪霊に支えられる。
唇から零れる甘い声は止められず頬は涙で濡れ、瞳は潤んで熱に蕩けていく。
呪「良いぞ……。もうお前は俺に夢中だ。媚薬で本能を縛られて、俺しか見えなくなる。」
呪霊は女を抱き寄せ、意地悪く焦らしながら与えていく。
触れるたびに大きく跳ね、求める声を漏らす女。
もう拒絶の言葉は出てこない。