第5章 心に宿る、君の声
澪は必死に唇を噛んで声を堪えるが、悟はそれを許さない。
悟「声、出せって…聞かせろ。」
顎を指で掴まれ、顔を上げさせられる。
そこには余裕しかない笑みと、底の見えない支配欲があった。
動きはさらに激しさを増し、互いの呼吸が荒く絡み合う。
悟「…そうだ。その顔…たまんねぇ。」
悟の吐息は熱く、湿ったまま首筋から鎖骨へと降りていく。
その間も腰は1度も止まらず、むしろ限界を見極めるように速度を上げ続ける。
悟「…クるだろ?」
耳元で囁き、わざと一瞬だけ深く沈み込む。
その衝撃に、澪は声を押し殺したまま体を強張らせた。
悟「我慢すんな…、一緒に、堕ちろ。」
低く、甘く命令のように。
視界が霞むほどの熱が、背筋を駆け上がる。
悟は腰を打ちつけるたび、短く息を吐きながら笑みを浮かべ続ける。
悟「…ほら…俺の名前、呼べ。」
その要求に、堪えていた声が思わず零れる。
「…っ悟…!」
その瞬間、悟の動きがさらに速くなり逃げ場のない快感が一気に押し寄せる。
全身が震え、縛られた手首がベッドシーツを必死に掴む。
悟も息を荒げ額を澪の肩に押し付けながら、低く唸るような声を洩らす。
悟「…俺の中で、全部…受け取れ…。」
次の瞬間、熱が奥深くまで流れ込み全身を包み込む。
澪はそのまま力が抜け、肩で大きく呼吸する。
悟は少しだけ動きを緩め、わざとゆっくりと最後の余韻を与えるように腰を押し付けた。
悟「…良い顔だったな。」
吐息混じりの声でそう言うと、彼はまだ笑っていた。
その笑みは満足そうで、そしてまた次を予告するような危うさを帯びていた。