第5章 心に宿る、君の声
悟は一気に触れることはせずギリギリの距離を保ちながら、指先や唇で寸前をなぞる。
悟「ほら、焦れてきただろ。…言えよ、欲しいって。」
意地悪く笑いながら、わざとゆっくりと快感を寸止めする動きだけを繰り返す。
悟「ほらほら…泣きそうじゃん。」
その指摘に、羞恥と悔しさが混ざった涙がにじむ。
しかし悟はそれすらも楽しむように頬を親指で拭い、唇の端を上げた。
悟「俺の前じゃ、全部さらけ出せって言ったよな。」
その言葉と同時に、寸止めだった動きが一気に深く踏み込む。
身体が反射的に跳ね上がり、縛られた手首が引き絞られる。
悟「…あぁ、やっぱりこうじゃねぇと。」
快感に抗えない反応を、悟は余裕の笑みで見下ろす。
呼吸を乱す澪の髪をかき上げ額に軽く口づけてから、さらに速度を上げた。
悟「もっと…泣け。もっと俺を見ろ。」
声は低く、命令のように響く。
逃げ場のない視線の中で、澪は完全に彼の支配下に置かれていった。
悟の笑みは、最後まで崩れなかった。
それどころか彼女が限界に近づくたび、その笑みはますます意地悪く深まっていった。
悟「…ほら、もう限界だろ。」
悟の声は、耳元で熱を帯びて低く響く。
息を吸うたび彼の吐息が首筋をかすめ、そこだけ熱くなる。
悟「俺が許すまで、終わらねぇからな。」
その宣告と同時に動きは1段と深く、鋭くなる。
縛られた手首が無意識にきつく引かれ、肩が小さく震える。
「っ…あ…!」
澪の声が洩れた瞬間、悟はわざと速度を落とし顔を覗き込んだ。
悟「今の声…俺、聞き逃さねぇから。」
ヘラヘラと笑っているのに、目だけは鋭く射抜くように光っている。
悟「もっとだ。…もっと俺に見せろ。」
腰を打ちつけるたび空気を切るような音と、肌と肌がぶつかる湿った音が重なる。
その衝撃に合わせて、澪の体がベッドの上で小さく跳ねる。
悟「…逃げんな。」
悟は背中に腕を回し、引き寄せた。
押し潰されるような体勢のまま、深く抉る動きが続く。
悟「俺の中で、ちゃんと感じろ…。」
その言葉が鼓膜に響いた瞬間、全身が痺れるような感覚に包まれる。