第2章 偽りの肌
腰を押し潰すような深い動きが、間断なく澪の奥を突き上げてくる。
そのたびに息が喉の奥で詰まり、甘く震えた声が零れた。
「……っ……や……だめ……っ……。」
甚「だめって言って……こうやって締めてくんの、やめろよ。」
耳元で笑いながら、甚爾はさらに角度を変えて深く抉り込む。
「ひっ……あ……っ……。」
脳裏が一瞬真っ白になるほどの衝撃が走る。
片腕で細い腰をしっかり抱え込み、もう片方の手で胸元を揉み上げる。
汗ばんだ肌同士が滑り合い、熱が絡みつく。
「悟……じゃない……。」
甚「……まだ言うか。」
軽く舌打ちしながらも、唇で頬をなぞる。
甚「じゃあ……悟じゃない俺に、こんな声出させんな。」
腰の動きがさらに荒くなる。
一定のリズムではなく、深く、浅く、不意を突くような律動。
その予測できない刺激に、澪は身体を跳ねさせるしかなかった。
「や……あ、あぁ……っ……。」
甚「ほら、もっと声出せ……。」
頬を押さえられ、無理やり視線を絡められる。
獲物を捕らえた猛獣のような視線。
「……そんな顔……悟はしない……。」
甚「……良いから、気持ち良くなってろ。」
そう囁くと、奥底まで一気に突き込む。
「――っ!」
反射的に爪が背中に食い込み、背筋が反り返る。
甚爾はその反応を楽しむように低く笑った。
甚「……ほら……やっぱ悟だろ?」
「……っ……。」
もう否定の言葉を紡ぐ余裕すらなく呼吸が乱れる。
腰の奥で硬く熱いものが暴れるたび、全身の神経が痺れたように震える。
甚「……イきそうか?」
耳元で低く問われ、その声だけでさらに奥が締まってしまう。
「や……まだ……。」
甚「我慢すんなよ。」
律動はさらに加速し、容赦なく最奥を突き続ける。