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俺の名は

第2章 偽りの肌


否定の言葉を返す前に鋭い動きで指が深く入り込み、息が詰まる。

「……っ……!」

甚「ほら、ちゃんと返事しろよ。」

片手で顎を上げさせられ、強制的に視線を絡められる。

「……違うって……。」

甚「そうか? ……俺には、そうは見えねぇ。」

指先が奥の敏感な場所を正確に抉る。

腰が勝手に跳ね、足先まで震えが走った。

「ひっ……やめ……悟じゃないなら……。」

甚「“悟じゃないなら”って、もう決めつけんなよ。……悟は、本気出すとこうだ。」

淡々とした声色に、嘘とも真ともつかない響きが混じる。

澪は必死に頭を振るが、身体は反応を止められない。

甚「ほら……腰が動いてんじゃねぇか。」

わざと耳元に熱を落とし、吐息で首筋をくすぐる。

「悟は……優しい……。」

甚「優しいだけが男じゃねぇだろ。」

軽く笑い、胸元へ唇を這わせる。

下着越しに敏感な頂を甘噛みすると、澪の指先がシーツを掴んだ。

「や……あっ……。」

甚「こうされるの、嫌か?」

「……っ……。」

甚「黙ってるってことは、嫌じゃねぇな。」

指はゆっくりと奥をなぞり、唇は胸から腹部へと降りていく。

その間も視線は外さず、まるで心を覗き込むように見つめている。

「悟……じゃないのに……。」

甚「良い加減、悟だって受け入れろ。」

真剣さを装った声音で囁きながら、さらに深く突き入れる。

澪は頭の中が真っ白になり、言葉を失った。

甚爾は悟の顔のまま、その反応を楽しむ。

甚「ほら、もう誰が相手かなんてどうでもよくなってんだろ。」

「……なって……ない……。」

甚「強情だな……でも、良い声出してる。」

次の瞬間、腰を支えられたまま、重く深い侵入があった。

「――っ!」

そのまま体を押さえつけられ、容赦ない律動が始まる。

甚「これが……本気の悟だと思っとけ。」

軽く笑いながらも、動きは一切緩めない。

澪は自分の中で何かが崩れていく感覚に怯えながらも、抗えず飲み込まれていった――。
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