第16章 第15話 ― 失う怖さ ―
とある休日、
自宅でのんびり過ごしていると、
スマホの通知音が鳴った。
画面を見ると、
蓮からライブのお誘いが届いていた。
『〇月〇日に、〇〇っていうところでライブがあるんだけど、来れる?』
私はすぐに、
『うん!』
と返信する。
しばらくして返ってきたのは、
『分かった。また連絡する』
それだけの短いメッセージ。
どことなく、
いつもより素っ気ない気がして、
胸の奥に、少しだけ不安が広がった。
心の距離は、
思っているよりも、ずっと簡単に離れてしまうのかもしれない。
いつも会えて、
話せることが当たり前なんて、
本当は、どこにもなかった。
そんな漠然とした不安が、
頭から離れなくて、
私は少し落ち着くために、外へ出た。