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彼らの手と、私の心

第17章 第16話 ― 不安の正体 ―


ある日、
私は寝る前に、考え事をしていた。

ずっと抱えている、この不安は、
なんなんだろう……。

そう思いながら、
これまでの出来事を、ゆっくりと思い返す。

北翔さんは、
いつものバーでしか会わないけれど、
いつも、静かに包み込むような感覚をくれる。

玖仁くんとは、
少しずつ仲良くなって、
いつも、あたたかい優しさをくれる。

蓮は、
少し不器用で、
たまに衝突もするけれど、
旧友だからか、
一番なじみがあって、親しみやすい。

最近、
蓮の態度が、どこか素っ気ない気がする。

寂しいけれど、
そんなこと、言えるはずもなくて……。

この間、
蓮に
「最近、雰囲気変わった?」
と聞かれたときは、正直、驚いた。

自分では、そんなつもりはなかったけれど、
最近、玖仁くんや北翔さんのことを
気にしていたのが、
無意識に、態度に出ていたのかもしれない。

このまま、
蓮とは疎遠になってしまうのかな……。

そんなことを考えて、
はっとする。

私は、
蓮を失うのが、怖いんだ。

蓮と、
会えなくなるかもしれないのが、
怖いんだ。

やっと、
自分の気持ちに、気づけた気がした。

答えは急がなくていい
ゆっくり探せばいい

でも、
失うことを想像したとき、
浮かんだ名前は、ひとつだけだった。

そう心に留めたまま、
私は、深い眠りへと落ちていった。
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