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黒の王と白の剣 幻想水滸伝Ⅱ 夢

第27章 追加if 戦いの後 墓前にて


花に指を添え、微笑む。
ほんの一瞬、涙が零れ、石に丸い痕を作った。

「愛しています、シード」

言ってから、長く息を吐いた。
この言葉は、ここで言うためにずっと胸の中で温めていたのだと気づく。
返事は、ない。
でも、なくていい。返事の代わりに、風が頬を撫でた。

立ち上がる。
影は背に回り、前には陽だまりが伸びている。
歩き出せば、影も陽も、ちゃんとついてくる。

「行ってきます。……見ていてくださいね」

墓所を離れる足音は、静かで、強い。
丸い花房がもう一度だけ揺れて、すぐ、落ち着いた。

――アルネリアという名は、今日も確かな音を立てて、生きている。
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