第2章 芹沢先輩
バタンッ!!!
いきなり個室のドアが開き、私も先輩も視線を向ける。
「いいわけないやろ。こいつは毎週俺と飲む約束しとんのや。覚えとけ!!!」
「え、、な、南波くん!?」
ずかずかと彼は私と先輩の場所まで近づき、先輩を思いっきり睨みつけた。
「おー。怖い怖い。」
彼は何も言わず、今度は私を見て無理やり腕を引いてきた。
ぐいっ。
「ちょっ、、何するの!!」
抵抗しようにもびくともしない。
先輩に視線を向けるが、残念という顔で笑みをこぼされた。
「せ、先輩、せめてお代だけでもっ。」
それを聞いた南波くんは、財布を取り出して諭吉を1枚テーブルに叩きつける。
「釣りは要りません。こいつ連れて行きます。」