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愛が重たいです、南波くん【R18】

第2章 芹沢先輩



え?
口説く?誰を?

一瞬頭が真っ白になった。

先輩は表情一つ変えずに、私の瞳をただ真っ直ぐ見つめる。

「え、あ。南波くんですか!?やだな、先輩!そんな趣味があったなんで驚きなんですけど!」

「ふふ、動揺してるのも可愛い。」

彼はグラスを持っていた手をそのまま私の手に重ねてきた。

ゴツゴツした肉付きのある冷たくてひんやりした手が、私の手を包み込む。

「わかってるでしょ。…君のこと口説こうとしてんの。」

先輩の甘ったるい声が私の耳に響く。

可愛いって一言だけで、火を吹くくらい動揺しているのに、そんなものを飛び越えた発言に気を失いそうになる。
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