第1章 恋愛相談
すると先程といた距離では考えられないくらい近い距離に寄ってくる。
えっ、、なに?
ほのかに香る柔軟剤の匂い。
香水とかつけてそうなイメージだったから少し意外だ。
「古村さんが、俺のこと気になって彼女いるか聞いたのかと思ったから少し残念だな。」
耳元に響く重低音。
囁く甘ったるい声が、私の意識を飛ばしかける。
「………???」
腰が抜けそうとはこの事かもしれない。
先輩がまだ何か、自分に何かいいかけていた気もするが、私はしばらく、アルコールがまわったような意識の中で仕事場に戻るのだった。