第5章 ダークホース
「うーん、一目惚れですかね?だって南波先輩かっこいいですもん!!村瀬、自分でも割と可愛いほうだと思うんですけど〜南波先輩どうですか?」
うるうると瞳を輝かせ、彼に顔を近づける。
自分に自信があるだけで、ここまで距離詰められるのか…。
南波くんに視線を向けると、正直満更でもない顔をしていた。
「可愛い!間違いなく可愛い!」
村瀬花蓮の、嬉しいです〜という言葉が響き渡る。
南波くんも結局、可愛い子が好きなんじゃん…。
……どうしよう、私、ちょっと今のこの雰囲気嫌かもしれない。
言葉でうまく説明できない感情が沸々と湧いてきているのを感じた。