第5章 ダークホース
「恥ずかしながら一人…。」
「え!!いつですか?なんで別れちゃったんですか〜?」
「なんでって…えーっと…。」
十年前の記憶を辿る。
18歳、高校生の私。
当時の恋愛なんて、結構単純だったと思う。
きっかけは同級生からの告白。
『ずっと前から好きでした。付き合ってください。』
その人とは全く交流がなくて名前だけ聞いたことある程度。
少女漫画みたいな台詞で突然の告白に戸惑いはしたけど、何故か嫌じゃなかった。
高校生で彼氏が出来るなんて、きっと周りに羨ましがられる。
そんな単純な気持ちで、告白を受け入れた。