第2章 幸か不幸か
「私の魔女っ子コレクションがぁああああ!!!!(絶叫)」
「人形の方でしたか」
「ガゥ」
そしてベヒモスは何事もなかったように窓から出て行った
「何しに来たんだ奴はッッ…!!!!」
無惨に腕や首がバラバラになっているメフィストのフィギュア…
『どうだ? 俺を飼う気になったか?』
ピンクのリボンが付いた尻尾をフリフリと振る赤い猫
「…これを、貴方が本当にやったのですか?」
『…信じられないか?』
「…不幸に出来るなら、幸せにする力はないのですか?☆」
『もちろんあるさ。 幸せよ、来い来い』
また片手を上げてちょいちょいっと手招きをする赤い猫
「お届け物でーす!! 一名様限定の魔女っ子抱き枕当選おめでとうございまーすっ!!」
「なっなんですと!!? だめ押しで出した当選が当たったのですか…!!?」
「では失礼しまーす!!」
巨大な長方形の箱を残して帰って行く宅急便の人
「なんて素晴らしい…!! まさに芸術だっ!!」
(…こいつは変態なのか…?)
さっそく箱から取り出した抱き枕をむぎゅーっと抱き締めるメフィストに赤い猫はポツリ思った
「赤いのは凄いのですね」