第4章 性別は重要なのか
「コラ出てきなさいっ!! そんな隙間に入って!!!!」
赤い猫の姿になったルナは棚と棚の間に入り込んで隠れている
『フンッ、悔しかったら俺みたいに小さくなってみろ』
「逃げてる分際で何を言いますか!!? アマイモンっ!!」
「何でしょうか兄上?」
「孫の手を持って来なさいっ!! 今すぐに!!」
「分かりました」
『オイずりぃぞ!!? 孫の手なんて…!!!!』
「貴方なんて二つ使ってるでしょう!!? 棚二つ!!? だいたい=ガシャンッ=
ガラスが割れる音がして、メフィストは何事かとそちらへと目を向けた
「…は?」
なんと、窓ガラスが割れていてアマイモンの姿はない
「まっまさかあの愚弟…! 人間の孫の手でも取りに行ったのでは…!!?」
『…いいのか? 放っといて?』
「いいわけありますか!! 私は愚弟を回収してきますから、帰って来るまでにはそこから出ていて下さいよ!!?」
そう言い残して、メフィストはアマイモンを追いかけて行った
『…メフィスト…』
ーー…。
「全くっ!! 本当に世話の焼ける弟ですっ!!」
「スミマセン、兄上」