第3章 名前を求めるか
口を開いて赤い舌でペロリッとメフィストの唇をナメた
「ッ…//!!?」
『自分の飼い猫に手を出すのか? …まぁ好きにしろ、だが俺は見た目の通りに辛口だぞ…?』
ナメられた口を押さえるメフィストを見ながら、赤髪の青年はペロッと自分の唇をナメる
「…フフフッ…、ハハハッ!! 本当に貴方は面白い!!!!」
『黙れ、うるさい』
「あぁ…、失敬失敬☆」
笑いを落ち着かせたメフィストは赤髪の青年を見た
「新しい名は私があげましょう☆」
『いらん』
「おやぁ? 飼い主は私でしょう? "好きにしろ"と言ったのは誰でしたっけ?」
メフィストのわざとらしい問いかけに赤髪の青年はグッと顔をしかめた
『チッ…、好きにしろ』
「言われなくとも☆」
机の上からぴょんっと降りた赤髪の青年をメフィストは眺める
「"ルナ"、はどうですか?」
『ルナ? …理由は?』
「名前の理由が知りたいのですか?☆ いらないとかおっしゃっていたのにね…」
『…ならば聞かん』
「フフッ、特に理由はありませんよ? ふと思いついただけですからね☆」
そう言ってメフィストは残っていた紅茶を飲み干した