第1章 まさかの出会い
「はぁ、本当にどうしよ...……」
スマホをカバンにしまいうなだれる私。
そんな私を見て見ぬふりして歩いていく仮装してる人たち。
すると、目の前に足音が止まるのを感じた。
黒いブーツ……?黒いズボンに……ん?着物?
それに木刀……?
知り合いにこんな人いたっけと思いながら下から顔を上げていく。
「おねーさん、こんなとこでなにしてんの」
ベンチに座る私を見下ろす彼。
それは、わたしが知ってる人物に瓜二つだった。
「っ、タツヤ…!?」
浮気男!!!どんなツラ下げて私の前に……!?
私がそう言い、睨みをきかせると、タツヤはびっくりした表情であわて始める。
「た、たつや…??ちょ、俺たつやじゃねぇから。てか誰だよたつやって」
「だ、だってその死んだ目にその間抜け面!銀髪に染めてパーマかけたってどこからどう見てもタツヤでしょう!!この浮気男!!!!」
「おいまてぇぇぇぇ!!!マジで俺たつやくんじゃないから!!!てか俺これ地毛!!!!てか初めて会った俺に向かってひどすぎない!?!?その言い方!!!」