第5章 ぶっきらぼうだけど
……わぁ。
ひと目でわかる、強者感。
これが真選組の局長さんの近藤さん。
現実世界でも教科書に写真がのってた。
……あまり似てないみたいだから、やっぱり世界が違うのかな。
「ああ……ちょっと近藤さんに耳に入れてほしいことがあってよ。」
土方さんにここに座れと言わんばかりに首を振られたため、わたしはその場で頭を下げ正座した。
「なんだ、トシの彼女か??」
「っへ!?」
「ち、ちげぇよ!」
ガッハッハとわらう近藤さんに土方さんが強く否定に入る。
「近藤さん、違いやすぜ、万事屋の旦那の女でさァ」
「そ、それもちがいます!」
「ありゃ、違うんですかィ?」
----------
私は一連の経過について近藤さん(with沖田さん)にお話する。
「……とまぁ、そういうわけでここにいることになりました…」
うーむ、と近藤さんは腕組をして目を閉じる。
「ここ数日でなにか変なことがあったという報告もないし、一体なにが原因なんだ……」
「どこかのドラマみたいなことが起きてやすね」
「にわかに信じがてぇが……」
「……そういえば君はなんて名前なんだい?」
「あ、といいます。ご挨拶が遅れました。」
「ちゃんか!可愛い名前だな!」