第3章 似た者同士
すると3人は冷や汗をかく。
「あ、アタシわからないネ…」
「ぼ、僕も女性の着物は…」
「……まいったな、」
とりあえず買い物へは昨日着てたスーツで行って、呉服屋で着付けを学ぼうかな、と考えていた時、再び玄関から物音が聞こえた。
「銀時、邪魔するよ」
そう言って入ってきたのはグレーの着物を着たおばさま。
誰だろう?
「…ん?アンタ誰だい?」
「ババア!良いとこに来てくれたぜ!!」
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「そりゃあアンタ大変だったね」
彼女はお登勢さんといって、この万事屋の大家さんかつ1階でスナックを経営している方らしい。
家賃の請求にきたお登勢さんに、わたしは着付けを教えて貰っている。……なんとタイミングの良い。漫画かよ。
「わたしも、どうしていいかわからなくて。」
「だろうね。……というかアンタ…とか言ったかい?もう少し肉付き良くした方がいいよ、女は痩せすぎたら将来大変だよ」
「そ、そうなんですか?」
「ちゃんと食べてるのかい?」
「んー……元の世界にいた時はコンビニ弁当が主流でした、作る暇なくて」
「……そんなことだろうとおもったよ。」
お登勢さんはわたしのことを気遣いながらもテキパキと着付けを進めていく。
なんか……お母さんみたい。
というのは初めて会った女性に対して言うのは失礼だと思い心の中に閉じ込めておいた。
「ほら、終わったよ」
そう言われ鏡を見ると。