第2章 新たな日常
ここ数時間銀さんと関わって思ったこと。
外見はクリソツだけど、タツヤとは中身が違う。
タツヤは……別れた今だからいうけど、結構なクズだった。
正社員の私はアイツより給料を多く貰ってた。
だから、ご飯とか全部私もち。
ましてや、小遣いをせびられることが多かった。
1度タツヤに手をあげられたこともある。
不快な気分になったら物にも当たるし。
でも、彼を好きだったから。わたしは別れなかった。
銀さんは、というと……
今はまだなにも銀さんのことは知らない。でも、情に厚く、優しい人ということ。あと、万年金欠なのはアイツと変わらないけど、それでもその暮らしを楽しんでいるように、私には見えた。
まあ、まだわからないけど。
「……ていうか、銀ちゃんにクリソツな元彼がいたったことアルよな?」
「え?は、はい…」
「ってことは銀ちゃんの顔も好きってことアルか?」
そう神楽ちゃんが聞くと銀さんは飲んでたいちごミルクをブフォッと吹き出した。
「ち、ちょ、神楽ちゃん???何聞いちゃってるの???」
銀さんがむせながらそう聞く。
「ま、まぁ……元彼も顔が好きになった訳だから……」
「……って男見る目ないアルな」