第1章 まもりたい。【坂田銀時】
「さっ、坂田さん…っ」
大きい手に包まれ心臓がドギマギしてしまう。
「坂田さん、じゃ恋人っぽくねぇな……」
「っ、え…」
「名前で呼んだ方がいいんじゃね?」
「あ、えと……銀時、さん……?」
「ん、それでよし」
そういうと微笑みながら頭をわしゃっとしてくる。
「っ...」
自分の顔が真っ赤になったのがわかる。
や、やばい、なんかやばい。
「いやぁー、この歳になって可愛い子と恋人ごっこなんてできるとはねぇー」
「か、かわっ....!?」
「……え、なんでそんな顔真っ赤なの」
私の顔を見るなりびっくりした表情を浮かべる銀時さん。
「ご、ごめんなさい……その、わたし、こういうこと……慣れて、なくて……」
そういうと銀時さんは目を見開く。
「あ、えーと...…嫌、だったか?だったら……」
「い、いえ、大丈夫です。銀時さんだと、なんか安心できます……」
「そ、そうか……んじゃ、いくか」
そのまま私たちは手をつなぎながら歩き出した。