第4章 赤い顔【高杉晋助】
高杉さんは喉を鳴らしながら笑い、固まる私を見つめてくる。高杉さんの頬が少し赤いように感じられる。
よく見れば高杉さんの周りには飲み干したと思われる徳利が大量に散らばっている。たくさん飲んだんだな......
さっきから心臓の高鳴りが止まらない。高杉さんから放たれる色っぽさやらなんやらでどうにも止まらない。
「...ククッどうした、顔が赤いぞ...酒の飲みすぎか?それとも......照れてんのか?」
冗談でも言うかのように高杉さんは私の顔を覗きながら質問をしてくる。嘘を言わせまいと言わんばかりの熱い視線に私は心が溶けそうになる。身体の奥深くからこの方の虜になっている。
「......両方、といったら......どうされますか?」
私が言ったこの一言に高杉さんの目が見開く。
私は思わず言ってしまった一言にあわてながら、
「な、なんて......きっと飲みすぎちゃったんです、少し外にでてきま......」
そう言いながら外に向かおうとすると私の手首が高杉さんに捕まえられ、そのまま高杉さんの胸へととらえられてしまう。