第4章 赤い顔【高杉晋助】
「っあ、えと......た、高杉さんって綺麗な髪の色、だなぁって......」
恥ずかしさで俯きながらそう答えると、高杉さんは息をふぅ、と吐いたかと思えばククッと笑い、
「お前さん......何を言い出すかと思えば......変なこというじゃねぇか」
そう言う高杉さん。その瞬間、私の俯いている顎が高杉さんの男らしくもしなやかな指でとらえられる。
「あんたの髪の方が綺麗だろうよ......よ」
顎をあげられながら片方の手で私の長い髪をすくわれる。その手つきはまるで、なにか愛しいものを撫でているような......そう感じさせるものだった。
「っ、あ、えと......」
私は恥ずかしさと目の前にうつる高杉さんの綺麗な顔に何を話していいか分からず口をパクパクさせる。
その間も高杉さんは私の髪を撫でたり、1束掴めば指にくるくる巻き付けたりしてあそんでいる。
「いつみても、吸い込まれるような黒髪だねェ...」
そういうと高杉さんは私の髪をそのまま口元に持っていき、ちゅ、と音を立てて口づける。
その瞬間心臓が更に鼓動をはやめる。