• テキストサイズ

鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎 冨岡義勇★R18

第103章 川辺の再会〜冨岡義勇【R強強】


ゆきは、義勇の逞しい膝の上に抱きかかえられたまま、震える声で話した。

刀鍛冶の里で起きた様々な出来事を…

美月から投げつけられた簪によって、この頬の傷がついたのだということも話した…。

けれど、無一郎から頬をぶたれたことだけは、どうしても口にできなかった。

無一郎を悪者にしたくないという思いが、ゆきの口を強張らせていた…。

話し終えてもなお、義勇が腕の力を緩める気配はなかった。

それどころか、二人の距離はますます縮まっていく。

義勇は今まで触れれなかった分を補うかのように触れてくる。

愛おしさを噛み締めるように、指先でゆきの柔らかな髪をそっと絡め取り、そのまま流れるような仕草で耳たぶへと優しく触れてきた。

あまりに自然な愛撫に、ゆきの鼓動が跳ね上がる。

「あ、あの…義勇さん…そろそろ私、戻らないと…」

これ以上ここにいては、本当に戻れなくなってしまう。

理性を振り絞って告げたゆきに、義勇は密着したまま、その低い声を耳元に響かせた。

「確か、甘露寺の屋敷で当分世話になると言っていたな」

「はい。買い物を頼まれていますし、急にいなくなったら、隠のみなさんも心配すると思うので…そろそろ戻らないと…」

早くゆきを帰さなくてはいけない。

頭ではそう理解しているはずの義勇だったが、愛しいゆきを腕に抱いたまま、微塵も動く気配を見せなかった。

ただじっと、ゆきを見つめている。

やがて、義勇の大きな手がすっと伸び、ゆきの白い頬へと触れた。

「…美月の簪の傷はわかった。だが、この頬の赤みは何だ? 傷以外にも、誰かに強く叩かれたような跡があるが」

核心を突く義勇の言葉に、ゆきは引き攣るように顔色を変えた。

隠し通せると思った秘密を暴かれ、ゆきは完全に言葉を失ってしまった。

「何があったか全部話していないだろう?」

「そ、それは…」

「話すまで、お前を離さない…」

義勇は、そう言って強くさらにゆきを抱きしめ直した。





/ 1034ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp