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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第92章 快楽に溺れる日々〜時透無一郎【R強強】


手紙を届けると、寛三郎はゆき小さく言葉を、伝えすぐに夜の闇へと飛び去っていった。

その羽ばたきが遠ざかる中で、ゆきは足元の草むらに崩れ落ちる。

「…義勇ハ、オ前ノコトガ好キナンジャ。ワカッテヤッテクレ…」

寛三郎の残した言葉がずっと頭から離れない。

ゆきは震える手で、握りしめていた手紙をゆっくりと広げた。

そこには、見慣れた義勇の整った筆跡で、たった一言だけが綴られていた。

『ゆき、俺が想っているのはお前だけだ。愛している』

その短い言葉を見た瞬間、心臓が握り潰されるような激しい痛みに襲われた。

胸が苦しいよ…

「愛している」という、重たくて熱い言葉。

これまで義勇さんが口にすることのなかったその響き…

「そんなこと……言われたって……」

噂は嘘ではなかったはずだ。

なのに、どうして今さら?義勇さんはもう、しのぶさんの婚約者になっているのに。

私には無一郎くんがいる。

義勇さんとの事は、もう終わったのに…

一体、私をどうしたいのだろう。

愛しているって言われても…言葉と行動がチグハグだよ。

溢れ出る涙を拭うこともできず、ゆきはしゃがみ込んでしまった。

一方、屋敷ではー

無一郎は美月との簪探しを終え、ようやく戻ってきたところだった。

「すみません、付き合わせてしまって…」
「いいよ。母さんの形見なんだろ? またいつでも一緒に探してあげるから」

美月は、バツが悪く目を合わせられなかった。

無一郎は急いでゆきの待つ自室へと向かった。

早くゆきを抱きしめたい…襖を勢いよく開いた…しかし、そこに待っているはずのゆきの姿はどこにもなかった。

「あれ…? お風呂かな」

無一郎は不思議そうに首を傾げると、彼女を探して離れの浴室へと続く廊下を歩き出した。

ゆきは、浴室の外の草の上でしゃがみ込んだままだった。

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