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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第84章 柱の命令〜冨岡義勇 時透無一郎【R強】


義勇は、窓の外から二人を見ていた。
月明かりが差し込む部屋で、二人の影が重なっている…。
窓の外そんな二人を見つめる義勇の胸には、嫉妬心が渦巻く…。

手首の怪我、緩んでいたボタン、そして必死に何かを隠そうとしていたゆき…

ゆきの後を追い今目にしているのは、時透に甘えるお前の姿…。

時透に抱きしめられ、何かを訴えている姿を見ると胸が張り裂けそうだ…。

その潤んだ瞳は、俺がどれほど望んでも自分には向けられることはない…。

俺はゆきを救いに来たつもりだった…

けれど…側には時透がいる…

中に入ることも、声をかけることもできない

ただ、外で見守るしかできない…

背を向け、逃げるようにその場を去ろうとした義勇の肩に、パサッと重みが乗る…。

鎹鴉の寛三郎だった。

「先ほど、近くの茂みで何があった?羽根が落ちていた…それに、このボタンも。ゆきのものだな?」

落ち着いた声で、寛三郎に問う義勇

だが、寛三郎は誤魔化すように、欠伸をひとつして

「忘レタ、忘レタ」と知らないふりをした。

「…お前という奴は」

呆れと、やり場のない感情を吐き出すように、深い溜め息をつくと、義勇はへそを曲げた子供のように寛三郎に背を向け、一言も発さずに自身の屋敷へと戻って行った。

宿舎のゆきの部屋では、無一郎の優しい手の温もりに包まれてゆきは、眠りに落ちていた。


僕の腕の中で、すやすやと眠るゆき…何かあったのは、確かだけど君が話したくなるまで深くは、聞かない…。

山賊の事を思い出して怯えるゆきを、見ると胸が痛む…。

無一郎は、そっと眠りについたゆきをベッドに寝かせ布団をかけてやった。

唇に、軽く触れ優しい口付けをひとつ落とした…。

ふと、部屋の端に置いてあった破れた隊服に目がいった。

「ちょっとこの宿舎でのゆきの生活を、調べないとね…ゆきに意地悪するやつは…僕が許さない…。」



義勇は、モヤモヤした気持ちで屋敷へと戻ってきた。いらいらしながら部屋のふすまを開くと…

まだ部屋には、しのぶの姿があった…。

「冨岡さんおかえりなさい」

「胡蝶…待っていたのか?」

「待っていました…」

「…そうか…悪かった」



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