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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第75章 水柱と継子 霞柱と継子〜冨岡義勇 時透無一郎 不死川実弥


「何って。見ての通り、ゆきが困っていたから助けてあげただけだよ。冨岡さんこそ、そんなに怒らなくてもいいじゃないか。」

無一郎は箸を置き、平然と言い放つ。少し挑発的にも見えた。

「やり方が常軌を逸している。…公衆の面前で、慎みのない真似を」

「慎み? 婚約者だった僕が、ゆきの口にあるものを受け取って何が悪いの? むしろ、部外者の冨岡さんが親しげに背中に触れている方が、よっぽど気色が悪いけど」

部屋の中の空気が一気に悪くなるのが分かる…。その時勢い良く美月が箸を置いた。

「ご馳走様です。無一郎様、街への聞き込みに行ってまいります。」

美月は、不貞腐れた表情で出て行った。無一郎は、美月の様子が気になっているようだった。

「時透気になるなら美月と、共に街の聞き込みに行ってきたらどうだ?」

何も答えず、無一郎も美月の後に続き部屋を出て行った。

相変わらず美月は、ゆきと同じ香りの香油をつけている。

私と同じ香りが、微かに部屋のふすま付近に香っていた…。

無一郎が、去ったふすまをじっとゆきは、見つめている…。

「なんだ?気になるのか?」

義勇が、ゆきの両肩を持ち、ふすまから自分の方へ向かせた。

「べ、別に…気には…ならない…です。」

歯切れの悪い返事…お前の気持ちがどんどん時透に向いていくのを肌で感じてしまう…。
嫌だ…
昨夜は幸せだったのに
すぐに、時透に塗り替えられる…。

「消毒したい。」

「消毒?何をですか?」

義勇が、親指でゆきの唇を撫でる…。

「義勇さん?」

「先程、時透が触れたここを綺麗にしたい。」

近づいてくる義勇、ゆきはとっさに避けた。そして立ち上がり触れられないように、ふすまの方へ移動した。

「わ、私達も聞き込みに出ないと!」

ゆきは、ふすまを開け廊下にでてしまった。

義勇は、やりきれない気持ちのままゆきの後を追うように部屋から出た。


街に出ても、ゆきは俺の近くを歩いてはくれなかった。手を伸ばしても届かぬ絶妙な距離で歩く。

俺を、警戒しているように感じて寂しかった。

聞き込みの成果で村外れの場所で、鬼らしきものの目撃情報を多く獲れた。

ひとまず藤の家に戻ると無一郎達は、すでに戻っていた。



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