第74章 継子美月の罠〜時透無一郎 冨岡義勇 【R強】
俺達は、準備をすませ街人が次々と消える街へ向かって出発した。
「ゆき気を抜くなよ」
「足手まといにならないようにします。」
もう危険な目に二度と合わせたくない…俺はお前を守る。お前に、継子を辞退したいとこの屋敷に連れてきた時に言われた…
継子を辞退して普通の隊士に戻りたいと…。
だが、俺はそれを許さなかった…。何故なら継子としていれば近くでお前を守れるから…。
そんな事甘い事だとわかっている。馬鹿げた話だしゆきを危険に晒すだけだとわかっている…。
だけど…だけど側に置きたい…。
守りたい…。
心の中で固くそう誓って義勇は、歩みを進めた。
街に到着した頃はすでに日が沈んでいた。この街は夜でも人で溢れていた。
肩と肩がぶつかり合う…ゆきは、少し背が低いので余所見をしているうちに、義勇とはぐれてしまった…。
「どうしよう…はぐれちゃったよ…。」
辺りを見渡すが、義勇らしき人は見つからない。不安が募るが、しっかりしないとと気を取り直し夜の賑わった街を歩いた。
暫くして少し人気のない路地に辿り着いた、一筋向こうでは人々の姿が見え賑わっているがこちらは別世界のように暗く静かだった。
その時闇の中からザクザクと足音が複数聞こえて来た…。
ゆきの頭の中に何かが、蘇る…
「おっ!可愛い女じゃないか?」
体格の良い無精髭を生やした酒に酔った男三人組だった。
ゆきは、足がすくむ…脳裏に蘇る…山小屋での出来事が…
「あれ?刀?お前鬼狩りか?」
お酒の匂いを漂わせ一人の男がゆきの羽織をめぐり上げる…けれどゆきは、震えたまま動けなかった…。
「い、いや…来ないで…」
「相手してよ〜可愛い顔してるなぁ」
肩に手が回ってくる…ゴツゴツした手…お酒の匂い…
気持ち悪い…だけど足が重くて動かない…声もでない…怖い…怖い…怖い…
「何?ビビって動けないの?あっちでいい事しようか?」
男がゆきの頬に手を触れようとした…その時
「おい。汚い手で触るなよ!」
気が付いた時にはゆきは、男達の手から救い出されていた。
ゆきの頬に髪が触れる…長くてサラサラした綺麗な髪が…
私を優しく地面に降ろすと額にくちづけを落としてきた…。
「待ってて」