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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第71章 新しい継子〜時透無一郎 冨岡義勇


蝶屋敷の奥の病室でゆきは、荷物をまとめていた。

「何しているの?」

その声…ゆきが震えながら振り返った。

冷たい表情の無一郎が自分を見下ろしていた…。

「無一郎くん…あの…婚約は解消してもらうようにお館様には言ったから…。私はもう無一郎くんには会わないようにするからね。」

「何それ?」

無一郎が、床に座りながら荷造りしているゆきをしゃがんで覗き込んだ。

「僕がなんで君に会いに行かなくなったか分かる?」

「なんとなく…」

「何となくね…今まで冨岡さんと君の取り合いしてたけど…もういらない」

ゆきの目に涙がみるみる溢れてくる…

「…うん。」

「だって君は汚れているもん」

ドクン…ドクン…鼓動が速くなる

…汚れてる…

そうだよ…山賊に汚された私なんて誰が愛してくれるの?汚いよね…

「不死川さんと冨岡さんに僕が居ない間に触れる練習で、抱かれたんでしょ?」

えっ?違う関係は持ってない…抱かれていない…でもそれで汚いなら…山賊に汚された私はいったい…

「だって、あの二人とずっと一緒にいたんでしょ?僕には口付けだけで二人とは体を重ねちゃうんだ?」

無一郎は冷ややかな瞳で、震えるゆきの肩を指先でなぞった。無一郎言う「汚れ」はしのぶに嘘で不死川と義勇にゆきは抱かれたと言う話を聞いたからだった。

「他の男に許すなんて君の体は、汚いなぁ…」

その言葉を聞いた瞬間、ゆきの脳裏にあの夜の光景がフラッシュバックする。荒々しく掴まれた腕、土埃の匂い、逃げ場のない絶望。

「やめて、触らないで…!」

ゆきは悲鳴を上げ、無一郎の手を激しく振り払った。ガタガタと震え、自分の肩を掻き抱いて床にうずくまる。

「ゆき?」

予想外の拒絶に、無一郎の瞳が揺れる。ゆきの反応はあまりに異常だったからだ。

過呼吸気味に呼吸を乱すゆきの瞳には、無一郎ではなく、別の「何か」への恐怖が宿っている。

「違う、私は…っ。そんなんじゃない…やめて離して、ゆるして…」

涙でぐちゃぐちゃになりながら、後退りする。

無一郎は、自分が投げた「汚れている」という言葉が、ゆきの自分が知らない「何か」と関係があるのではないかと、今気がついた…。






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