第70章 練習の終わり〜冨岡義勇 不死川実弥
ゆきは、まだ落ち着かない様子で荒い呼吸をしている。
「ん?大丈夫か?もしかして…無理していたのか?」
そう…ゆきは、無理をしていたのだった。やはりゆきにとっては無一郎は、特別だった。
山賊に身体を犯され、義勇さんとも色々な事があり…しのぶには、無自覚な誘惑を自身がしているから皆を狂わせていると言われ…
そんな私が、何も知らないあんな綺麗な目の少年に愛される資格は、あるのかと考えると拒否反応がおき…山賊の忌まわしい記憶や義勇との様々な覚えている行為が頭をよぎる…。
先程も、そんな状態に途中に陥っていた。
「大丈夫です…気にしないで下さい…。」
大丈夫な理由がない…青白い顔に荒い息遣い…。
「ゆき…」義勇が、ゆきの身体に手を伸ばしたその時、ゆきに激しく拒否された。
「あ、あの…もうあまり構わないでください…あくまで、師範と継子だけの関係でいましょう。」
そんな悲しいこと言わないでほしい…嫌だ俺は…こんなに好きなのに…
「ぎ、義勇さん?」
「嫌だと言ったらどうする?」
義勇が、手を伸ばしゆきに無理に触れようとした…
「まだ居たの?冨岡さん」
部屋の入り口に無一郎が戻ってきていた。無一郎は、ゆっくり歩き義勇の目の前まで来る…。
「胡蝶さんに門の所で会って、今から産屋敷邸に行くから僕の報告は、明日になる旨を伝えてくれるって言われてさ…ゆきと今日一日ゆっくりしろって。」
無一郎は、ゆきに伸びた義勇の腕を掴み扉まで誘導し「二人きりになりたいから出て行って」と言い部屋を追い出した。
ベッドの上で荒い呼吸のゆきを無一郎は、見た。
「何してたの?そんな息荒くして…もしかして、良くないこと?」
ゆっくりと一歩一歩近づいてくる無一郎に、ゆきは治っていた山賊の恐怖が後戻りしてくる…。
どうしよう…何で?急にあの日を思い出す…。無一郎が、草履を脱ぎベッドに上ってくる…。
「続き…したいな、出来るんでしょ?もう…」
体が震える…胸元には義勇さんの付けた跡だって残っている…。
それに、怖いよ…。
「震えてる…?」
ゆきは、震える手で無一郎の隊服を掴んだ。