第61章 任務からの帰還〜時透無一郎 不死川実弥
無一郎がいきなりゆきに抱きついた。
「何してたの?昨日の夜!」
な、何って…昨日は、夜風に当たろうと庭に出たら…出たら…
義勇さんとしのぶさんが、仲良さそうにしてて…
それで悲しくなって…
「何で不死川さんがゆきの部屋に朝までいたの?」
「朝まで?昨日確かに中庭から部屋まで連れて帰って貰ったけど…朝まで?私寝ちゃったから…覚えてなくて…」
無一郎は、腹が立った。
「君は何故そんなに無防備なの?不死川さんの体にすっごい君の香りが移ってたけど?」
確かに昨日…不死川さんに私…抱きついてる…だけどあのまま何故か安心しちゃって泣きつかれて寝ちゃったから本当に覚えてない…
「それに…冨岡さんまで一緒に居たみたいだけど?三人で何してたの?」
「えっ?義勇さんが…?何で?」
「取り敢えず今から屋敷に連れて帰るから。ここには置いておけない。」
無一郎は、ゆきの隊服を出してきた。
「早く着替えて…用意できたら帰るよ。」
無一郎は、そう言って部屋を出て行った。多分しのぶさんに私を連れて帰ると言いに行ったんだと思った。
着替えてって…言うけど右手動かせないから難しいよ…
ブラウスのボタンが全然つけられず着替えがまったく出来ていなかった。
「着替えさせてやろうか?」
声の主は不死川だった。
とっさに胸元を隠した。
「ちょっと!?不死川さん?」
「時透は、あっちで胡蝶とまだ話してるから大丈夫だ」
ゆきは、顔を真っ赤にして火照らせた。
「無一郎くんにしてもらうから大丈夫です」
「見ないように後ろから手回してやってやるよ」
背後から抱きしめるように手を回され手早くボタンを閉じていってくれた。
不死川さんとの距離が近すぎてドキドキする…。
「あの…」ふいに振り向いた先に不死川さんの顔があった。
慌てて前を向いた。
「ほらっできた!下は時透に手伝ってもらえ」
「ありがとうございます…あの…昨日って私ずっと不死川さんにしがみついたままだったんですか?」
不死川は、照れくさそうに頭を掻きながら答えた
「ああ…あっでも二人きりじゃなかったぜ!冨岡が見張ってた。お前が俺から離れず眠っちまったからなァ」
「えっ?義勇さんが居たんですか?」
「ああ…何やかんや言ってお前が気になるみてェだな」