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鬼滅~甘い恋の話~時透無一郎、冨岡義勇★R18

第61章 任務からの帰還〜時透無一郎 不死川実弥


義勇も一人部屋に残る訳にはいかないので不死川と共に部屋を出た。

その直後だった。
​廊下の向こうから、じっとこちらを見て誰かが歩いてくる。

任務から戻ったばかりの無一郎だった。
​「不死川さんに冨岡さん?こんなところで二人で何してるの?」

​無一郎の透き通った瞳が、二人を無機質に捉える。不死川は「別に何もねェよ」と視線を逸らしてすれ違おうとした。

​その瞬間。
無一郎の足が、ピタリと止まる。

​「待って」

​無一郎は、すれ違いざまの不死川の肩越しに漂った「匂い」に反応した。
ゆきのいつもの甘い香り。

​「不死川さんから何でゆきの匂いがするの?」

​無一郎の声が震えている。

不死川の隊服には、一晩中ゆきを抱きしめていたせいで、香りが深く移ってしまっていた。

​「さあな。気のせいじゃねェのか」

​不死川は表情を変えずに歩き出したが、無一郎はその背中を振り返り、瞳を細めた。

部屋の中で眠っているはずのゆき、そこから出てきたばかりの男二人。

​無一郎は何も言わず、ただ、不死川が去った後の廊下に残る微かな甘い香りがより一層嫉妬心を煽った。

何してたの?ゆきの部屋で…おかしすぎるよ…何であんなに香りが移るの?冨岡さんも一緒に居たんだよね?

無一郎が眠っているゆきの元へ向かった。

無一郎は、ゆきの枕元に腰を下ろした。

ゆきの頬に触れようとして、ふと自分の手が冷えていることに気づき、一度拳を握りしめた。

​「ゆき…起きて。何があったの?」

​切ない声で呟くが、深い眠りの中にいるゆきからの返事はなかった。

無一郎は、不死川の羽織から漂った香りを思い出し
衝動的にゆきの首筋に顔を寄せ、その香りを確かめるように深く吸い込んだ。

「ゆき。不死川さんと抱き合ってたの?意味が分からない」

​無一郎の指が、ゆきの薄い衣を押し上げた。

実際には何もない、白く滑らかな肌。

それを見れば見るほど、無一郎は「見えない痕跡」を探し出そうと躍起になった。

何してたの?本当に…あと冨岡さんまで居たけど…?

その時、ゆきが目を覚ました。

「う〜ん…」

「ゆき…」

「んっ?無一郎くん?…」





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