第60章 消えゆく愛〜 冨岡義勇【R18強】
「ぎ、ゆうさん…?」
ゆきが、目を覚ました。義勇を見て慌てて飛び起きた。
「す、すいません…私お酒飲んじゃって…その…」
「今日は、もう遅い泊まって帰れ」
義勇が、部屋を出ていこうとしているのにゆきは、気付いた。
「ま、待って義勇さん」
「なんだ」
暫く部屋に沈黙が流れた…
「用がないなら行く」
義勇の腕を引っ張った。
「あの、私…私は義勇さんの事が…」
その言葉の先を言わせないように義勇は口を開いた。
「時透を大切にしてやれ。まだ若いのに柱として立派に任務をこなし俺はとても尊敬している」
な、何?急に…義勇さん何で無一郎くんの話してくるの…
ゆきは、義勇の胸に飛び込んだ。
「おいっ!ゆき離れろ」
「嫌です」
義勇さんの胸の鼓動が、私の耳に直接響いてくる。
突き放そうとする腕にさらに力を込めると、義勇さんの体がわずかに強張った。
「……離せと言っている」
冷たく突き放すような声。
けれど、その声はどこか微かに震えているようにも聞こえた。
「嫌です……。どうして、今そんな話をするんですか?」
「俺はお前の師範だ。そしてお前は継子…こんな事をしてはならない」
義勇は、まるで自分に言い聞かせているようにゆきに告げた。
「この前無一郎くんが隊服を返しに義勇さんの所へ行った時に何か言われたんですか?」
義勇は、低い声で話した
「いい加減にしてくれ」
「えっ?」
「今までの事は忘れてくれ…」
ゆきは、部屋から出ようとする義勇の羽織を掴んだ。
「私の事嫌いになったんですか?」
違う…好きだ…今も…
「ああ…」
今すぐに抱きしめたくてたまらない…
「私やっと気づいたのに?」
「鬼殺隊としての任務に集中したいだからもう俺に構うな…」
「私…義勇さんに惹かれてるって気付いたのに」
えっ…?お前が…俺を…
前に炭治郎にそのような事を言われたがお前からは何もないから確信は持てなかった。
だが…お前には時透が居るだろう。
「俺はもう…お前の事は何とも思っていない。」
ゆきは、義勇の羽織を握る手を緩めた。
「わかりました…」
寂しそうな声が背中からしてくる。抱き締めたい…口づけして俺に甘えさせたい…