第56章 クリスマス前の任務〜冨岡義勇 時透無一郎
「お前は、この屋敷に戻って来てからずっと外に出ていないのか?」
百合は、義勇の肩に顔を寄せながら答えた。
「はい…でも夜は時々出てますよ」
「そうか…」
義勇は、百合と会話しながらもゆきと三田の様子が気になって仕方なかった。
今も仲良さそうに笑い合っている。
俺にはなかなか見せてくれない表情や話し方のゆきが三田の前にはいた…。
「義勇さんは、ゆきが好きですか?」
百合の直球の質問にお酒をこぼしてしまった。
「あらあら大変」
百合がすごく近づいてきて俺の服をふいてくれる。
だけど、俺は何も思わないし感じない…
俺が今感じるのは、あそこで距離を縮め笑い合い仲良くしているゆきと三田にものすごくイライラしている。
「ゆきこれ、食べてみろ。美味しいぞ。ほら」
「三田さん自分で食べれるよ〜」
俺が見ているってゆきは、気づいてないのか?
わざとしているのか?駄目だ…気になって苛立って我慢できない…
「ゆき!!」
義勇の声が部屋に響いた。
「ちょっと部屋を出ろ…」
百合が義勇を掴んで離さない…
「離してくれ」
百合は渋々手を離した
‐‐‐
廊下に出たと同時に隣の暗い部屋に引っ張られた。
「お前酒の飲み過ぎだ」
「そ、そんな飲んでないです」
「三田とべったりで見苦しい。任務中だ」
義勇は、ゆきを掴んでいる手に力が入った。
「痛い」
足がもつれて義勇とゆきはその場に倒れた。
ゆきは、義勇の上に馬乗りのような格好になった…
「あっごめんなさい…」
義勇から降りようとするゆきの腰を押さえつけた。
「昨日の続きをしようか」
「なに言ってるんですか?」
「足りなかったんだろう?」
ゆきは義勇から離れようするが腰を持たれて動けない
「隣の部屋でみんな居るんですよ?それに任務中ってさっき義勇さんが言ったじゃないですか?」
「柱の命令だ」
「こんなおかしな柱の命令なんてきけません」
義勇がゆきを上に乗せたまま起き上がってきた。
「大丈夫だ。すぐ終わるから」
ゆきは、真っ赤になって義勇から離れようとした
が抱きしめられた。
「三田に見せる表情はどれも俺の知らない表情だ」