第55章 白い雪〜時透無一郎 冨岡義勇【強R18】
無一郎が帰ってからゆきは部屋でぼんやりしていた。
するとふすまの向こうから隠が声をかけてきた。
「ゆき様お顔の腫れはいかがですか?柱から冷やしてあげるようにと指示がありまいりました。」
手当てに来たのは女性の隠だった。あの隠との事があってから義勇は、ゆきの事を頼むのは女性の隠のみにしていた。
「そんな頻繁に冷やさなくても大丈夫ですよ?それに私のために時間割いてもらい申し訳ないです」
「柱が、顔だから跡が残らないように頻繁に冷やしてあげるようにと命令されているんですよ」
「え?師範が?」
「そうです。優しいですよね…柱は」
義勇さんの優しさにどんどん飲まれていく…どうしよう…
‐‐‐
夕食の時間になり居間の戸を開くと義勇がすでに座っていた。
「あっすみません遅くなりました。」
「そんな事より痛みはないか?大丈夫か?」
義勇が、ゆきの前に歩み寄り顔に触れた。
ゆきは、顔が勝手に火照っていくのがわかり恥ずかしくなって顔を背けた。
その時丁度首筋が見えて無一郎に付けられた唇の跡が義勇に見えてしまった。
「…見える所は辞めてくれ…嫉妬がとまらない…」
そう言って義勇が、唇の跡を指先でなぞった。
「あっ!その…これは…ごめんなさい…」
「構わない…夕食を食べよう」
黙ったまま食事をはじめた。
ゆきは、凛に叩かれた場所が痛くてあまりご飯を食べれなかった。
夜…ゆきはお風呂から上がり縁側から、はらはら舞う雪を眺めていた。
「私…どうしちゃったんだろう…義勇さんにドキドキしちゃう…」
「柱が気になるのか?」
いきなり背後から声がしてきたのでゆきは驚いた。
「み、三田さん!?」
「悪い…声かけようとしたら独り言言い出したから…聞いちゃった」
「柱にドキドキするのか?」
「しない!」
「嘘だ…さっき言ってた」
ゆきは、三田の手を握って耳元で小さな声で話した。
「大きな声で言わないで…内緒にして…」
ち、近いよゆき…俺はお前が好きなのに緊張してしまう。
「わかった」
ちょうど二人の様子を遠くから義勇が見てしまった。角度的に二人がくちづけをしているように見えてしまっていた。
誤解した義勇の胸はざわついた…