第54章 十二月の朝〜時透無一郎 冨岡義勇【微R18】
用意された部屋に無一郎は、ゆきを連れて行った…。
たが、後ろからずっとずっと義勇が付いてくる…。
部屋の中まで付いてきた。
「何ですか?」
「心配なんだ」
「大丈夫です僕が朝まで一緒に居るから」
その時ゆきが目を覚ました。
「ん…?無一郎くん?」
「起きちゃった…寝ていいよお布団あるし」
無一郎が、部屋に敷いてあった布団にゆきを寝かせた。
「酔ってるでしょ?ここで寝よう」
「…うん」
酔っていても、時透には素直に言うことを聞くのか…義勇は、その様子を見て部屋から出ていこうとした。
「明日は、休息日だからゆっくりしていいとゆきに伝えてくれ」
そう言いふすまを開けて義勇は、部屋を出た。
すやすや眠るゆきの寝顔を無一郎は、頬杖をついてじっと見ていた。
「ゆきは、隙があり過ぎるんだよなぁ…あの三田って隊士…要注意だよな…後…冨岡さん…やっぱり毎日一緒に居るから知らないうちに距離が近くなってる。」
寝苦しそうにゆきがするから無一郎は、隊服を脱がせた。ブラウスのボタンも開こうとした時…
「義勇?」
無一郎の手が止まった…。
冨岡さんと、思っているの?しかもまたその呼び方…
呼び捨て…
もしかして…この二人…
確かめるために…僕は冨岡さんの振りをしてみよう。
「ゆき…」
無一郎は、ゆきのブラウスのボタンを外しはじめた。
「やめて…義勇」
やっぱり冨岡さんと勘違いしてる。
くちづけを、拒むのか試してみよう…。
ゆきの唇に激しくくちづけを落とした。
「んっ…」
無一郎のくちづけにゆきは答えるように返してきた。
絡ました舌に、ゆきも応えて舌を絡ましてくる…。
すごく大人な濃厚なくちづけだった…。
ゆきが、苦しそうにしていたので僕は唇を離してあげた。
今のこれ…冨岡さんとしていると思っているの?
二人はこんなくちづけをしているの?
いや…さすがに僕ってわかっているよね?
その時ゆきの唇が動いた…。
「義勇…」
「ち、違うよ…僕だよ…ゆき?」
ゆきの手が僕の頬を包む…そして…出た名前は…
「義勇…」
「だから…違うって…」